ABOUT 私たちについて
私たちは、神奈川県の水源地で美しい山々に囲まれた相模原市の青野原前戸地域で、ソーラーシェアリング型ブルーベリー体験農園『さがみこベリーガーデン』を営んでいます。
ソーラーシェアリングは、農地の上にすき間を空けて太陽光パネルを設置して、発電と農業を同時に行うもので、新しい農業の形として注目されており、全国に広がっています。
ただここは5年前まで耕作放棄された畑で、背丈より高い草で覆われていました。
きっかけは3.11
私たちは東日本大震災を契機に「コンセントの向こう側」の現状に気づき、多摩地域で屋根上太陽光の事業を立ち上げましたが、約5年前、縁あって青野原前戸地域の地主さんと出会いました。
過疎化・高齢化が進み、農業を辞めざるを得ない現状を地主さんから聞き、うまくやれば農業や、地域や、エネルギーの課題がソーラーシェアリングによって解決できるかもしれないと感じました。
そして、2019年に農業法人を設立、ソーラーシェアリングのプロジェクトをスタートしました。
相模原市初のソーラーシェアリング
農地が耕作放棄されてしまうのは、従来型の農業の延長では生計を立てるのが難しいからですが、ソーラーシェアリングは、農業に加え、太陽光発電の売電収入があることで、結果的に農業を継続できる可能性が高まる、という点に特徴があります。
相模原市では前例がありませんでしたが、地域や行政の協力を得て、草で覆われた土地を整備するところから始め、2021年に相模原で初となるソーラーシェアリングが完成しました。
36種類のブルーベリーが食べホーダイ
パネルの下では現在36種類1100本のブルーベリーを栽培しています。
品種によって大きさも味も異なるブルーベリーが食べ比べできる体験型農園「さがみこベリーガーデン」を2023年にオープン。
来園者はブルーベリーを好きなだけ食べることができ、子ども~大人までが訪れる人気スポットとなり、昨年は約2,000人が来園しました。
加えてブドウやキウイの栽培もスタート、今後は様々な季節のフルーツが楽しめる農園として整備する予定です。
「楽しみながら学ぶ」体験農園
さがみこベリーガーデンではブルーベリーの食べ比べのほか、スムージーづくりや、タルトづくりなど、様々な体験プログラムがあります。
来園者は年齢問わず、おいしいブルーベリーを味わいながら、楽しみながら農業のこと、地域のこと、エネルギーのことを体験的に学ぶことができます。
家族連れのみならず、大学のゼミや企業など様々な人が訪れ、リピーターも多くいらっしゃいます。地域の小中学校の体験学習の受入も積極的に行っています。
地域住民の防災拠点に
さがみこベリーガーデンでは、農作物に加え、電気も生産しているため、太陽が出ていれば停電でも電気を取ることができます。
そこで、大規模災害で停電した際に、自治会に電気を無償で供給する協定を前戸自治会と締結し、地域の人に「安心」「安全」を提供しています。
私たちは地域の人にとって「さがみこファームが来て良かった」と思ってもらえるような存在でありたいと思っています。
地域共生型ソーラーシェアリング
私たちはこれらの一連の取り組みを「地域共生型ソーラーシェアリング」と名付けていますが、これまで1.4haの耕作放棄地が再生し、農園に人が訪れることで地域に賑わいが生まれはじめています。
地域と共生しながら、地域活性化と地域課題解決を図る新しい産業の形として、取り組みが全国に広がっていくことを望んでいます。
受賞:
・資源エネルギー庁 地域共生型再エネ事業顕彰(2022)
・相模原市 さがみはらSDGsアワード市長賞(2023)
・多摩信用金庫 多摩ブルー・グリーン賞 多摩みらい賞(2023)
・JPEA(太陽光発電協会)ソーラーウィーク大賞 優秀賞(2024)